2010年05月22日
しずおか、未来展望 ~政令市をプロデュースする~ 報告

数か月の準備期間を経て、記念講演会を開催しました。
講師は、静岡大学名誉教授の 小櫻義明 教授。
みらい市民会議の設立記念にふさわしく、これまでにない新しい特徴を持つ政令市『静岡市』をいかに自立都市としてプロデゥースするかということでした。
内容は、一言ではとてもまとめられない、静岡市を多角的に考慮した、充実したものでした。それを、少し強引にまとめてみます。
・静岡市と清水市の合併は、歴史的経緯を経て、機が熟したものである。
・長い歴史の中で、多くの人の出入りもあるが、地理的に旧静岡市と旧清水市は気質が違う部分がある。
・合併後、「清水地区の静岡化」が進んでいるが、これは新「静岡市」の安楽死の方法だ。中心から離れた地区(中山間地等を含む)の資源を静岡中心に集め、次第に外からさびれさせていくものである。
・静岡は、駿府として城下町の強い誇りがある。徳川の直轄領として、城主は、国の出世争いの中におり、常に一定ではない。駿府のまちづくりは、常に外から与えられたもの。自分たちで、と言う風土ではない。
・今も静岡は、県庁所在地に頼っている。しかし、道州制の足音が聞こえてきた。道州制となれば、静岡は、東京か、名古屋の端であり、県庁がなくなった静岡市に何の特徴があろうか。今から、県庁所在地に頼らないまちづくりを準備する必要がある。駿河湾200万人の中心としての構想が良いのではないか。
・静岡市は、個性を出そうとする政策がない。総合計画(第1次のこと、第2次が策定前の講演会です)も総花的。
・市民自治の強調も理念先行で、裏付ける実践や効果がない。都市内分権で、区に権限を移譲するなど、市民自治を組織的に機能させることも必要ではないか。
等々

みらい市民会議に、大きな方向性を与えて頂きました。
小櫻教授、ありがとうございました。
みらい市民会議のこれまでのあゆみは、
http://www.geocities.jp/miraishimin/koremadenoayumi
です。